ページ番号1001940 更新日 令和1年5月1日
認知症とは、さまざまな原因で脳の働きが悪くなり、記憶力や判断力が低下し、日常生活に支障が出ている状態を指します。通常の老化による衰えとは違います。
例えば、朝ごはんに何を食べたか思い出せないなど、体験の一部を忘れることは、老化による年相応の物忘れです。しかし、朝ごはんを食べたこと自体を忘れる場合は、認知症が疑われます。
脳の細胞が大量に死ぬことで認知症は起きますが、原因は一つだけではありません。
中でも、「アルツハイマー型認知症」「脳梗塞などが原因の血管性認知症」「レビー小体型認知症」は、3大認知症といわれています。さらにその他にも、脳腫瘍などが原因となって、脳の障害が起こり認知症を引き起こしていることがあります。
高齢期は、社会や家庭での役割を失ったり、近親者との死別など、喪失体験が多い時期のため「うつ病」になりやすいです。
「うつ病」による一時的な記憶力の低下や運動機能の低下を、認知症の症状と間違えるケースがあります。
その他にも大きな手術による入院などで急性の脳機能障害が起こり、一時的に幻覚や妄想があらわれる「せん妄」も、認知症と混同することがあります。また、脳に過剰な体液(髄液)がたまることで認知症と似た症状が出ることもあります。
正しい診断と治療のためにも、認知症が疑われる症状が見られたら、早めに専門医を受診することが重要です。
日本人の平均寿命は年々伸びており、本格的な高齢社会に突入しています。それに伴い、認知症の方も増加傾向にあります。このままでは令和7年には認知症の高齢者が470万人を超えると推計されています。
認知症にかかる一番の要因は「年を取ること」です。85歳以上の高齢者の4人に1人が認知症にかかるともいわれており、認知症は今やとても身近な病気といえます。
しかし、年を取ったからといってむやみに怖がったり、諦めたりする必要はありません。正しい知識をもって対処し、QOL(生活の質)の低下を防ぐことは可能です。大切なのは、日々の「生活習慣での予防」と「早期発見・早期治療」です。
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